残念ながらお金を用意することができませんでした

カメラやらアイマスやら電波やら電気電子やらいろいろと書いていくやつ

航空無線通信士の従免が届いた話 & 第三級海上無線通信士を受けた話

 お久しぶりです.

 最近論文が忙しすぎて厳しいのですが,何とか頑張って書きます.

 前回航空通を受けた話から何の進展もなかったので航空通の従免が届いた話からします.




航空無線通信士の従免が届いた話

 こちらが従免となっております.

f:id:KS13sai:20191024000440j:plain
Fig.1 航空無線通信士の従免(表).

f:id:KS13sai:20191024000515j:plain
Fig.2 航空無線通信士の従免(裏).

ところで(心太)航空通の従免には裏面にサインがある.

これはITU-T Radio Regulationsの37.9及び47.9の次の条文に基づいて記載されている.

Each administration shall take the necessary steps to prevent, to the maximum extent possible, the fraudulent use of certificates. For this purpose, such certificates shall bear the holder’s signature and shall be authenticated by the issuing administration. Administrations may employ, if they wish, other means of identification such as photographs, fingerprints, etc.

雑に訳すると「政府は従免の不正利用を防止するために従免には署名を記載するんやで.他にも写真とか指紋とか他の手段使ってもええで.」ということになる.

陸技やアマチュアだと裏面にサインは無いが,これらはITU-T RRに規定されている"Radio Operator"に該当しないからである(Maybe 多分).

 ちなみにサインについて何ら規定はないため,どのようなサインを申請書に記入するかは完全に申請者の自由となる.

一般的にはサインはブロック体で記載する人が多いが,今回はあえて漢字で記入してみた.

理由は単純で,合格するとは思っておらずサインの練習をしていなかったからである.

ちなみにTwitterのアンケートを取ったところ,筆記体で書けという人が多かった.

筆記体は…ナオキです…

 とりあえずこれで航空機に施設する無線設備並びに航空局、航空地球局及び航空機のための無線航行局の無線設備の通信操作を行うことができるようになった.

 次は海に行ってみよう(うみみ…).




第三級海上無線通信士を受けた話

 ほんへ.

 陸上,アマチュア,航空ときて海上を制覇しないわけにはいかない.

ということで9/11,12日に受けてきたので報告する.

第三級海上無線通信士 is 何

 新しく操作できるようになる(=一陸技,一アマ,航空通の操作範囲と重複しない範囲)のは,

船舶に施設する無線設備(航空局の無線設備を除く。)並びに海岸局、海岸地球局及び船舶のための無線航行局の無線設備の通信操作(モールス符号による通信操作を除く。)

となる. 海上無線通信士には一~四級までが存在するが,一~三級が直接的に兄弟関係にあり,四海通だけ別物となっている.これについては電通主任総合情報さんの無線従事者資格の歴史と操作範囲の謎に詳しいので各自気になる場合は読んでみて欲しい.

 ここで重要なのは一~三海通の操作範囲の違いは技術操作の操作範囲の違いだけであり,通信操作において操作範囲に違いはないということである.

ここで,一陸技を取得している場合,日本国内の無線設備の技術操作の操作範囲は無制限となっている(航空機や船舶の航行中に行う場合は別っぽいが).

 つまり,三海通を取得してしまえば自動的に一海通の操作範囲を含むことになる.

このことは試験制度においても成り立ち,一陸技で工学系科目免除を申請した場合,一~三海通で受ける科目は法規と英語,そして電気通信術のみを受験すればいいことになる.

一~三海通では通信操作の操作範囲が同一であるためこれらの試験科目の内容は全くの同等であり,そもそもそれぞれの試験が同時に行われる.

また,一陸技と三海通を取得した場合,二海通及び一海通は「全科目免除」によって無試験で合格証明を受けることができる.

この合格証明を用いて総合通信局に対して従事者免許の申請を行うことができ,二海通及び一海通の従事者免許証が手に入る1

 つまり

 陸技 + 三海通 = 無試験一海通

をやりたいだけである.




試験科目

 いつものごとく海上無線通信士 - Wikipediaから引用.

  • 無線工学
    1. 無線設備の取扱方法(空中線系及び無線機器の機能の概念を含む。)
  • 法規
    1. 電波法及びこれに基づく命令(船舶安全法及び電気通信事業法並びにこれらに基づく命令の関係規定を含む。)
    2. 国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約、国際電気通信連合憲章に規定する国際無線通信規則、国際電気通信連合憲章に規定する国際電気通信規則並びに海上における人命の安全のための国際条約(附属書の規定を含む。)、及び船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約(電波に関する規定に限る。)
  • 英語
    1. 文書を十分に理解するために必要な英文和訳
    2. 文書により十分に意思を表明するために必要な和文英訳
    3. 口頭により十分に意思を表明するに足りる英会話
  • 電気通信術
    1. 直接印刷電信 1分間50字の速度の欧文普通語による約5分間の手送り送信
    2. 電話 1分間50字の速度の欧文(無線局運用規則別表第5号の欧文通話表による。)による約2分間の送話及び受話

 ただし,工学は資格免除となっている. もう面倒くさいのでA問題B問題の解説は省く.

 航空通から変わることは,電気通信術に「直接印刷電信」が追加されたことである.

「直接印刷電信」はテレタイプのことであり,試験内容としてはただのタイピングとなる.

ただのノートPCに文章を打ち込んでいくだけの試験であるため,ただひたすらに楽な試験である.

しかもミスタイプしても減点がないため,脳死で試験が行える.

 また,英語の英会話では航空通と同様,3問正解できていないと足切りとなる.




試験前日

こいつやる気あんのかな??




試験当日

 今回は平日実施,しかも2日間という日程であったが会場は多くの受験者であふれかえっていた. ちなみに一~三海通は一~三総通と合同で試験を行う.

f:id:KS13sai:20191024001030j:plain
Fig.3 古めかしさ満載の会場.なお冷房が大変に寒い.

半分程度は社会人であったが,驚いたことに残りの半分程度は高校生であった. しかもその高校生軍団は一~三総通を受験していた.

よって会場の平均年齢は他の無線従事者試験に比べて恐ろしく低かった.

そして民度も低かった(無限に高校生がうるさい).

 今回は初日午後に法規,2日目午前に英語,午後に電気通信術というスケジュールであった.

 今回は法規が一番の難所であった. 過去問で予習した問題がほとんど出ず,初見の問題が大変多かった.

一方英語の方は比較的手ごたえがあった. 苦手な英会話もそこそこ落ち着いて聞き取ることができた. また,筆記もそこそこ解けていた.

電気通信術は航空通と同様であるため油断していたが,受話も送話も少しミスをしてしまった.

 直接印刷電信は初の受験であったが,受験直前に練習を行うことができたため,練習を行った.

システムとしては普通にノートPCに採点ソフトが立ち上がっており,それに紙に書いてある英語の文章を一言一句同様に打つというものである.

ミスはカウントされず,タイプミスをするとその場でエラー音(Windows Backgorund.wavだったと思う)が流れてその場で進まなくなるという仕様である.

練習の時に4回改行の後「()」を打つよう指示があったが,ここで3回しか改行せずに「()」を打とうとしたため,無限に進まない状態になった.

 これで慌ててしまい試験官に「()はどうやって入れるんですか??何かキー配置が違うんですか??」と聞いたが,「それに書いてある通りに打ってください」という返答しか返ってこず,少しイラっと来た(別に練習なんだから教えてくれてもいいだろうと思った).

結局改行を3回しか打っていないことに気づいてGET KOTONAKIだった(試験官の方には大人げない対応をしてしまった).

これで「本当に完璧に紙に指示されている通りに打たないとダメ」ということに気づいて,本番ではタイプミスはあったが2分程度で打ち終えることができた.

 タッチタイプは得意であるため,ほぼ試験中を通して紙だけを見ていたことと,本番前の練習でかなり低レベルなミスをしていたことが合わさってか,試験官から「素晴らしいですね」と褒められるまであった.

試験後はいつもの通り知人と一緒に水前寺公園を見て帰った.




勉強したこと

今回の勉強時間は以下の通り.

  • 法規:およそ10時間,平成31年3月期過去問~8期分(途中抜けありで24年くらいまで遡っている)
  • 英語:およそ10時間,平成31年3月期過去問~5期分(一部リスニングも実施)

今回は7月くらいに英語のリスニングCDを購入し,早めに対策しようとしたが,結局クソ資格取得となってしまった.




結果

いつも通り.

 現在絶賛免許申請中である.(そういえば成績開示の話とかあったな…)

 珍しく九州総通の免許発行が遅いという情報もあるので気長に待ちたくはないが標準処理期間の1か月は待ちたいと思う.

免許証が届き次第,日無の沖縄支部あたりに二海通の全科目免除の申請を出してみたいと思う.




今後

 既に次の資格である「職業訓練指導員(電子科)」は受験済みであり,10/31に合格発表となる.

こちらも合格発表後に記事を書きたいと思う.

 今後は少し間が空くが,3月の航空通信士を取りあえずの目標としてみたいと思う.

また,今後必要になることが想定されるため 致 し 方 な く 暇つぶしも兼ねてクソゴミカス英語体力テストのスコアを取りに行くと思われる.

ちなみにクソゴミカス英語体力テストの点数は520くらいなのでそんなに強くはない.

あとは今まで午前試験が面倒くさくて敬遠していた基本情報技術者の受験も視野に入れて検討している.

まぁ今年の電験三種 -> 二種電工が出来ていない時点で取らぬ狸感が強い.























おわりだよ~(o・∇・o)























13歳


  1. ただし一陸技と三海通を用いて二海通の合格証明を行う際に「お前なんで二海通いるんや」というツッコミが入る可能性は否定できない.二陸技と三海通を用いた場合は二海通の操作範囲となり,二海通の免許は取得できる.